フリーターとは何か?
正社員や正社員以外の就労形態で生活をしている者を、俗にフリーターといいます。決まった定義はありません。内閣府によると、フリーターとよばれるのは15~34歳の若年層にいる者をさし、主婦や大学生は含まれません。現時点でパートやアルバイトをしている人だけではなく、働く意志があれば無職でもフリーターです。
ニートとフリーターの違いは意志
ニートはフリーターよりも新しい言葉で、フリーターと似ていますが、若干異なる点があります。厚生労働省によると15~34歳の非労働力人口のうち、家事も通学もしていない者をニートとの定義づけしています。アルバイトやパートなどで一時的に仕事を辞めても働く意志がある人は、フリーター。また、主婦は無職でも家事をやっているなら、ニートの対象外です。働く意志によってニートかフリーターに分かれるのですね。
契約社員や派遣との違いは期間
契約社員や派遣などと大きく違うのは、契約期間の有無。契約期間が半年や1年あり、一定期間就労後「更新」をしながら同じ職種や同じ仕事内容で働き続けられるのが契約社員や派遣社員。フリーターの場合、契約期間にしばられることはなく、基本的に自分が決めた時間で自由に仕事ができます。もしも就職先が自分に合わないなど問題があれば、契約期間を待たずにすぐに就職活動をしたり、転職したりすることが可能です。
フリーターのメリットは自由
自由度が高く、自分の都合が優先できるのは大きなメリットです。ほかの職種にはない気軽さもウリ。近年では、正社員よりもアルバイトを募集する企業が増え、求人が多め。条件にこだわらなければ、仕事が選びやすくなっています。アルバイトを通じていろいろな経験ができるため、自分に何が向いているのかを発見しやすいメリットも。また、ほかの職種では人間関係に悩む人も多いですが、フリーターはあまり気にしなくてもOK。もし関係がこじれたら別の仕事先を探せばよいと割りきりやすいです。
フリーターのデメリットもある
メリットだけではなく、デメリットも知っておきましょう。そもそも契約期間がないため、安定した仕事とはいえません。収入は、賞与なしもザラで昇給はあっても数十円くらいがほとんど。さらに社会保険が自己負担になりますので、国民年金と国民健康保険を収入の中から支払わなければなりません。フリーターにとっては大きな負担です。社会的な信用は正社員よりも低く、男性では結婚が難しいケースも多いです。フリーターという身分が理由で、女子から「付き合えない」とサヨナラされてしまうこともあります。
フリーターを続けるなら「いつまで」かを決める
フリーターには自由な働き方と引きかえに、社会的な信用が低いなどのデメリットから、生活にも支障が出てしまうことも否めません。つまり仕事のデメリットだけではなく、生き方も限られてしまう現実があること。フリーターを続ける時に考えておくのは、いつまでフリーターをやるか。将来性を高めるなら、自由な時間があるうちに仕事に役立つ資格取得をするのもOK。また興味のある仕事を見つけたら、その仕事関連のアルバイトにしぼって働くのも、専門性を高めるコツです。30代以降になると転職が難しくなってくるため、20代のうちに方向性を定めておくことをおすすめします。
フリーターから正社員になれる企業を選ぼう
人材不足のあおりで、フリーターの求人を出している企業は多くあります。最初から正社員としての就職は難しくても、経験を積んでフリーターから正社員になる道もありますよ。「正社員登用あり」という条件の求人は、チェックしておくべき。就活では情報量が内定にも結び付きやすい面もあることから、転職サイトに登録したり、相談できる場合は相談したりと、空いた時間で少しずつ活動してみてください。転職サイトなら、マッチングなどの就職支援をしてくれる会社もありますよ。自分に合った就職先を見つけられるメリットも増えますので、利用してみてくださいね。