源泉徴収?年末調整?確定申告?フリーターに必要なの?
年末が近くなってくると、「源泉徴収」「年末調整」「確定申告」といった言葉がよく耳に入ってくるようになります。
フリーターをしている人の中には、そんな言葉を気にも留めずにやってきた人も少なくないでしょう。
会社員・給与所得者なら当たり前の年末調整、自営業者・副業をしているサラリーマンなら当たり前の確定申告。
実はフリーターの皆さんにも大いに関係あったのです。
今回は、この年末調整や確定申告の損得について、詳しくお話していきます。
源泉徴収、年末調整は会社がやってくれる
源泉徴収とは、所得税など国に納めなくてはならない税金を、会社が代行して払うために給与から天引きするシステムのことを指しています。
また、これによって天引きされた金額やその1年間に得た収入、社会保険や控除される金額などお金にまつわるすべてが記入されたものを、源泉徴収票といいます。
源泉徴収票は、正社員のほか、フルタイムで働くパートやアルバイトなど、一定額以上の収入があり源泉徴収されている人に発行されます。
つまり、フリーターの方たちの中にも、源泉徴収されていて源泉徴収票をもらっている人もいるわけです。
こうした人たちの場合は、会社がすべての手続きを代行してくれるので、書類の準備も何もしなくて良いのです。
ちなみに源泉徴収票は、引越しや各種契約の際に収入の証明として提出することがありますが、再発行はされないので、コピーを取るなどしておくと便利です。
年末調整とは、その1年間の収入を元に支払うべき税額が明らかになった後、源泉徴収された金額とその金額を比べ、本来支払うべき税金のほうが多ければ追加で徴収され、逆に少なければ多く天引きしすぎたことになるので還付される、精算制度のことを指しています。
この年末調整も、会社がやってくれるので自分で行う必要はまったくありません。
確定申告は個人でやらなければならない
自営業者や副業収入の合計が一定以上のサラリーマンの場合、その所得については個人で確定申告をする必要があります。
フリーターや仕事の掛け持ちで源泉徴収、年末調整がされていない人についても、確定申告の対象です。
さらに、退職所得がある人も金額によっては確定申告の対象となる場合があります。
毎年1回、3月中旬頃までに税務署の窓口またはインターネットで申告を行います。
確定申告をする際、医療費控除や生命保険料、社会保険、扶養控除なども自分で記入していかなくてはならず、書き方を知らないと間違った申告をして損をしてしまうこともあります。
書き方は、国税庁の「確定申告特集」のページで知ることができます。(https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/tokushu/info-kakushin.htm)
また、最近流行の「ふるさと納税」は、寄付金控除として扱えるため、これにも注意が必要です。
確定申告は、したら損する・だからしてない、という人もいますが、実際にはかかった経費が認められたり、さまざまな控除も受けられるので、申告したほうがお得な場合も多いのです。
年収103万円以下の収入で各種控除を受ける方法もある
年収が103万円以下だと、住民税と所得税の両方がかからない非課税扱いとなります。
そのため、専業主婦などはパート収入を103万円以下に抑えて配偶者控除内に収まることを前提とした働き方をする人が多くいますし、フリーターの中にもこの範囲内で働く人がいます。
こうすれば、最大限に各種控除を受けながら、余計な税金を払うことなく、家計の足しになる収入を得ることができるのです。
年収103万円以下とは、給料にすると毎月85,000円前後ということになります。
主婦のパート収入としては十分ですが、それ以外に生活の糧がない一人暮らしのフリーターの場合は明らかに不足するといえそうです。
転職時にも源泉徴収票は必要
源泉徴収票は、各種契約のときだけでなく、年度の途中での転職時にも必要になることがあります。
年度の途中の転職の場合、それ以降の年末調整を転職先の会社でやってもらうことになるので、前職の源泉徴収票が必要なのです。
何度も前職場に出入りしたり連絡をしたりするのがいやな人は、退職時に用意してもらっておくと良いでしょう。
忘れがちな転職時の手続きもフォローしてくれる
転職時には、お世話になった方への挨拶や、取引先への挨拶などで忙しく、気持ちも落ち着かなくなることがほとんどです。
そんな中で、転職時に必要な手続きを忘れてしまったり、必要な書類が用意されていないなどのトラブルも後を絶ちません。
こんなトラブルにならないよう、転職時の手続きをサポート、フォローしてくれるのも転職サイトの役目です。
転職の専門家たちなので、忘れてはいけない手続きや書類の情報に関して徹底したフォローをしてくれます。
何もわからない転職なら、こうしたサイトの利用が安心です。
確定申告はしないと損な面が多い
フリーターでも、年末調整がされていない人の場合は確定申告が必要です。
もちろん、確定申告をするほどの収入がないなら話は別ですが、そうでないならしておいたほうがお得な面が多く見られます。
同時に、確定申告せずにいて、それが発覚した場合のペナルティーの大きさを考えると、正しく申告することの重大さがわかってくるでしょう。
面倒かもしれませんが、今はインターネットでも申告が完了するので、ちょっとした時間を見つけてやってみてはいかがでしょうか。